ホンモノのエンジニアになりたい

ITやビジネス、テクノロジーの話を中心とした雑記ブログです。

とあるSIerの普通のSEの1週間

こんちわ。

SIerに勤める私の1週間の仕事を、新卒採用情報ページのごとく書いてみたいと思います。このエントリを書いた理由は、新卒採用ページの「先輩の1週間」みたいなページってすごくきれいでホワイトなことが書いてありますけど、どう考えても宣伝臭しかしないので、リアルで生々しい事を書いてみたいと思い至りました。

 

前提

会社規模:中堅SIer

就業場所:基本的に自社の社内勤務(常駐ではない)

業務状況:サーバリプレース案件の進行中

 

外向けに書いてみる

まずは新卒採用ページで書いてありそうなノリで書いてみます。

 

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さぁ週の初めの日だ。今週の予定を整理して業務開始だぜ。頭のまわる午前中からメインプロジェクトの運用設計をやっておく。午後は新人に構築させている検証環境のアドバイスとトラブルシュートのお手伝い。

 

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顧客との定例打ち合わせに向けた資料作成。午後、顧客から構築中のシステムでアラートが上がっていると連絡があり急遽現地調査へ。最終的には無事解決、よかったよかった。

 

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前日の顧客先での対応の社内報告。あと月曜日から始めている運用設計の続き。今日は定時退勤日なので、鐘が鳴るまでの勝負。集中集中。

 

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午後の顧客との定例会に向けた準備。スケジュール表と課題表を更新して報告内容を検討。定例会で状況の報告。

 

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前日の議事録を作成しタスクの整理。夜は上司とちょっと一杯。

 

 

リアルに書いてみる

完全な実話は色々とまずいので、いくつかの案件を組み合わせたり、一部フィクションを混ぜ込んで書いてみたのがこちらです。

 

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土日にダラダラと寝すぎたためシャキっとしない。午前中から運用設計に手を付けるが、既存の設計書がどうもおかしい。矛盾だらけで、この設計で運用できているはずがない。現行踏襲の名のもとに既存設計書には手を入れないほうがいいかもと思い始める。後でメンバーと議論するために論点だけ整理しておこう。

午後、後輩ちゃんが困った困ったと助けを求めてきた。とりあえず、「ググれ」と適格なアドバイスをして、自分で調べることの重要性を説く。俺はこいつに何度ググれと言っただろうか。いい加減、自分で調べてから聞きに来てほしい。

しばらく後で後輩ちゃんから「ググってやってみたけど何かおかしくなった」と報告。何を調べて何をやったかの事情聴取を行い、無事トラブルシュート完了。後輩ちゃんも勉強になったはずだし、何よりトラブルシュートが完了したときの爽快感はやっぱり好きだとあらためて思う。

 

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顧客との定例会資料の作成にとりかかる。「順調です」ということが伝われば問題ない状況だが、今回の顧客はことあるごとに紙での報告書を求めてくる。社内的にプロジェクトの状況を証拠として保管しているらしい。こちらとしては報告書という体裁で資料を提出する以上、順調である根拠を示さないといけないので非常に面倒くさい。とりあえずいつも通り、コピペをベースに資料を作っておく。

午後、顧客側の担当者から電話がかかってきた。いつもはメールでやり取りしているので電話は珍しいなと思っていると、烈火のごとくキレている。超怒っている。どうやら構築中のシステムから大量のアラートが発生し、運用現場がパニック状態になっているようだ。システムのアラートを発生させる監視はまだ導入していないはずだが、と伝えても「とにかく来い!」と埒があかない。チームメンバーに相談するが、皆忙しいから行けないとか言っている。絶対にうそだ。そうこうしているうちに電話の主から、「こちらがいかに迷惑しているかわかってんのか、すぐに来て対応しろ」という内容のメールが、上司の上司の上司までをCCに入れて送られてきた。嫌々ながら現地へ行き、ブチ切れている担当者に監視はまだ開始していないはずだ、こちらのGOがかかるまではやらない、と話をしていたことをあらためて伝える。運用担当者を呼び出してもらって状況を整理すると、システム運用者側のミスだったとようやく認め、解放された。2時間も顧客側担当者3人に詰問され、もうヘトヘト。こんなプロジェクト破綻すればいいのにと思いながら今日は直帰。

 

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出社と同時に上司にちょっと来いと言われ会議室に連れて行かれる。上司、上司の上司、上司の上司の上司と私の会議。どうやら昨晩に顧客側から「今回の問題は開発関係者全員の責任である。誰が悪いという話ではなく、プロジェクトとして今後良い方向に進めるように両社がんばっていきましょう」というメールが来たらしい。この内容ではこちらにも少なからず非があるように見えるため、社内的に事情聴取が行われた。こちらに非は無いと主張するも、「こういう内容のメールが来ているんだから何かしらあるんだろう、さぁ言え!」と。本当に一切の非が無い上に、前日は顧客にブチ切れられ、翌日には社内でも詰問される。これで金もらっているので、そういう仕事といえばそうなのかもしれないが、空虚な気持ちというのか、俺の仕事って何なんだろと思い始める(定期)。

午前中は社内的な事情聴取で時間を獲られてしまった。午後からは月曜日にやり始めた運用設計をどうにかしなければ。と思っていると、上司の上司から昨日の問題についての報告書をあげろと指示が来た。こちらに非がないことは午前中に理解してくれたでしょうと伝えるも、私の主張について正式な文書として提出してほしいとのこと。上司や上司の上司からすれば、私が偽りの報告をあげていた場合に、自分も騙されたと主張するために必要な材料となる。という事を一瞬で理解し午後は社内向けの顛末書を書きあげる。これはうちの会社としてこの問題をどう扱うかが私の立場から見えない以上、最終的に自分を守るために役立つものとなる可能性があるため、言い回しに気を付けて午後一杯をかけて書き上げる。

17:30、定時の鐘が鳴る。今日は定時退勤日。プロジェクトが炎上しているなどの状況でなければ全員オフィスを出なければならない。社内の見回り部隊に見つかると大目玉を食らうため、さっさと身支度を整え退社。会社を出て隣のビルの1Fにあるカフェで一服。スマホでネットサーフィンを楽しんでいるとあっという間に時間が過ぎていく。時刻は18:30、オフィスに戻り業務を再開。見回り部隊も18時には退社しているからこの時間は安全だ。普段自分が使っているPCを起動すると記録がとられてしまい戻ったことがばれてしまうため、共用のPCを使って作業を開始、22時まで遅れを取り戻す作業を行って退社。

 

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今日は午後に顧客との定例会があるため、朝からそのための準備を始める。まずはプロジェクトスケジュールの更新から。今週は約2日間を顧客側起因のトラブルで使ってしまったため進捗があまりない。実際にやったことを少し大げさに伝えて「やってる感」を出そうかと思ったが、今週発生した遅延は顧客側に起因するため、正直に遅れていると報告することにした。課題表もうちの立場から更新する内容が無い。まぁいいか、俺悪くないし。

午後の定例会。状況報告書などなどの資料を使って、進捗状況を報告。顧客側は火曜日に発生した大量アラートの問題で社内的にだいぶ絞られていたようで元気が無い。俺にも謝れよと心の中では思うが、さすがにお客さん相手にそうは言えない。元気のない顧客側担当者に淡々と状況説明。若干の遅延が発生するのは致し方ないと思っているのだろうか、遅延については何も言ってこない。念のため連れてきていた上司と営業の前で火曜日の問題についての整理もやっておいた。ぐうの音も出ないらしく、先方は「はい、はい」としか言わない。とりあえずこれで社内的に私の容疑は晴れたはずだ。よかったよかった。

 

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前日の定例会の議事録を作成する。当然、火曜日に発生した問題について話した内容も大々的に盛り込む。議事録の作成は当社側のタスクであるため、こっちが有利になる情報は漏らさずに作成することが大事だ。但しやりすぎると身を守っている感が出過ぎるので、淡々と事実を書いていく。

さてようやく本来の仕事が出来るぞと取り組み始めると、同じ部署の他のチームの座席が騒がしい。どうやらトラブっているようだ。担当者が上司にトラブルの状況と理由を説明しているが、どうもテンパっていて論理的な説明になっていない。こういう時は気配を殺すに限る。下手に存在感を出すと巻き込まれるからだ。余裕がある時は状況整理のために第三者としてヘルプに名乗りをあげることもあるが、こちらも今週あまり進捗が無いため手を出す余裕はない。頭を低くし、タイプ音も静かにする。急激な動作は周りの目にとまることがあるので、そーっと動くことが大事だ。幸いなことにトラブルに巻き込まれることはなく、自分の仕事を進めることができた。

今日は花の金曜日。珍しく上司から飲みの誘いが来た。二つ返事で答えたところ、22時キックオフだからよろしくと。まぁこっちも遅れを取り戻したいからいいんだけど。終電までの短期決戦で頑張って飲み食いしていると、週末の予定を聞かれた。無防備に今週は暇なんすよーと言ってしまった。どうも今日の午後にトラブっていた件は土日で何とかするという話になったらしく、どうにもこうにもならなくなったら日曜日に会社来てよという話で、それが目的の飲みの誘いだった模様。奢ってもらう流れにもなっているし、暇と言ってしまったので逃れられない。この辺は本当にうまいんだよなぁこの上司。

 

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結果的に日曜日は出社しなかったものの、土曜日の夜中まで日曜出社するかわからない状態が続き、心が休まらなかった週末となりました。

 

 

いかがだったでしょうか?

実話過ぎると問題があるため色んな案件の部分部分と組み合わせたり一部フィクションを入れましたが、割とリアルに1週間が書けたと思います。SEの仕事って自社なのか常駐なのかとか、顧客の業種とか、開発フェーズとか、色々な要素で状況は変わりますので、今回書いた1週間がテンプレというわけではありません。人によってプロジェクトによってどういう1週間となるかは変わりますが、生々しい1週間の情報って見たことがないので、社会的に意義ある情報を書けたのではないかと自己満足に浸っています。何よりも書いていて面白かったのがよかったです。

 

おわり