ホンモノのエンジニアになりたい

ITやビジネス、テクノロジーの話を中心とした雑記ブログです。

SEは新聞を読む必要があるのか?

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いつか同僚や後輩や就活性に聞かれたら答えたいと思っている事があります。

 

 「SEは新聞を読む必要ないよ」

 

 答えてあげたい、というか聞かれたいし言いたいし語りたいと思っているんですが、誰も新聞を読むかどうか迷うことすらしていないのが、私の周りのSE達(及びその見習い生)の現状です。

 

 新卒で今のSIerに入社した時に言われました。

 「社会人になるのだから新聞くらい読むように」と。

 

 私は普通のSIerに勤める超真面目な中堅社畜エンジニアです。しかしながら基本的には反体制・反権威がデフォルト設定となっております。真面目に勉強するし仕事も誠実にこなしますが、権威を振りかざす輩には反発します。

 じゃあそんな面倒くさい奴が何で言われた通りに新聞読んでるんだよ、と聞きたくなりますよね。えぇえぇ、とても良い質問です。

 今から約10年前SIerに入社し新聞くらい読めと偉い人から言われた時に私はこう考えました。「絶対に読まない。絶対に。というかエンジニアリングの現場からとうに離れたあなたのアドバイスなど聞く価値もない」こう思っていました。今は必ずしもそうだとは思わないですが。(社会人として成長したなぁ)

 しかしですね、当時ふと思ったんです。新聞読まなきゃ「読む必要ないよ」という理由を説明できないやんけ、と。ようは、こんなことも書いてない、だからダメだ!と言えなければならないのです。(使命感)

 

 そこから私は新聞を読む必要がない理由を探す(確認する)ために、新聞を定期購読して読み続けることになりました。そして気づけば10年、私は新聞を毎朝、毎夜読み続けてきております。

 

 そんな私だから伝えられる新聞要らない説を論理的に経験を交えてお伝えしたい。

(というか本当にドヤ顔で語りたいのに誰も聞いてくれないの)

 

この記事では新聞=日本経済新聞の事を指します。

 

新聞を読んで役にたったこと、メリット

  • お客さんから新聞ネタを振られた時に答えられると「こいつデキルな」感が出る

 10年間、新聞を読んできましたが、振られたのは3回か4回です。大手のお客さんも沢山いましたが、お客さんも読んでいないからだと思われます。

  • 物知りになれる

 読書とはまた違う感覚で知識が得られます。新聞は生きた題材で書かれますのでストーリーを交えて知識をストックすることができます。SEとして業務上、圧倒的に使わない知識なので自己満足、教養の程度です。

  • エンジニアではない人たちの世界で注目されているITテーマを知れる

 世間的に流行っているITテーマを把握できる。最近はFintechとAIとRPAとビッグデータとIoT、技術用語ではないですがスタートアップ界隈、ユニコーンとか。少し前はセキュリティが大流行り。とかそんな感じで。

  • 新たな規制やガイドラインの情報を早めにキャッチアップできる

 省庁が出しているガイドラインの改訂なんかを素早くキャッチアップできる。有名どころのガイドライン改訂はIT系メディアで扱われますが、微妙な位置づけのガイドラインは新聞のような定点観測で拾うのが強いと思います。同僚のSEはおろか、このようなガイドラインを盾として使う営業より早く情報をキャッチアップできていました。

  • 世の中の大きな流れをとらえられる

 最近だと働き方改革とかダイバーシティの記事は興味深いです。そんな理想的な職場存在するわけがない、とか思いながら読んでいます。ははは。

  • 読み物として面白いコラムが読める

 三浦知良(カズ)のコラムが隔週金曜日に読める。これはすごくおもしろい。あと「食あれば楽あり」も毎週楽しみに読んでいる。

 

 さてどうでしょう、役に立ったことを書き出してみましたが、エンジニアがエンジニアとしてコミュニケーションに使うケースは殆ど出てこないことがわかっていただけたと思います。新聞を読むことによるポジティブな要素を挙げてみましたが、これだけでもエンジニアが新聞を読む必要性を感じられないですね。もう少し進めましょう。

 

デメリット

  • 購読料が高い

 今は4,900円です。17年10月までは4,509円だったのですが、値上がりしました。年間にすると58,800円です。私は10年読んでるので50万円以上の出費。100年読めば500万円ですよ。

  • 読めない日の罪悪感

 忙しすぎて読めない時、徹夜勤務などで読めない時にすごく嫌な気持ちになる。

  • 意識高い系扱いを受ける

 違うっ!俺は本来そっちと同じ否定派なんだ、今は検証してるだけなんだ、と心の中で弁解することになる。そしてコソコソ読むようになる。

 

 普通の社会人が読むならいいのかもしれませんが、SEは読まなくていいと思っています。特に若手のエンジニアは新聞読むより、技術書を読んでいた方が100倍役に立ちます。誇張ではなく本当に100倍いいと思います。

 「俺は会社の偉い人になるんだ」「ビジネスを語れる人になりたいの」という人は読んでいてもいいと思います。この記事はあくまでエンジニア目線で書いてますので。

 

 とは言え、100倍とかチョー嘘くさいんですけどーと思っているそこのあなた!所詮は中堅社畜の戯言と思うそこのあなたも!

 迷っているなら立ち止まらずに行動をとったほうが良い。コンビニに行って日経を買ってきてごらんなさい。そしてマジマジと読んでごらんなさい。これを朝晩毎日読むなんて意味あるの?と思うから。勉強する時間なくなるやんと思うから。だったらその時間流行りのアプリで遊んでたり、本を読んでいる方が豊かな人生を送れると思います。

 

 ちなみにこのように結論付けた私ですが、定期購読をやめる気はありません。エンジニアとしては読む必要がないという主張は崩しませんが、アンテナの1つとして持っておきたいからです。今まで新聞を読んでいなかった人が新聞を毎日読み続けていくことはかなりストレスなことだと思うのであまり多くの人はやらないと思います。そうなると、新聞を毎日読む習慣があるということは(どれほどの効果かはわからないですが)他のエンジニアとの差別化に繋がります。

 あと私はブログタイトルの通り、ホンモノのエンジニアになりたいと思っています。ホンモノのエンジニアって何だ?と考えると、IT技術を使って真に問題を解決するエンジニアというのがその答えの一つにあたります。じゃあ問題はどこにあるか?もちろん自分の周りにもあるし、そういう問題を解いていくことも大事です。しかしホンモノのエンジニアってくらいだから社会問題の一つでも解いてこそホンモノだと胸を張れるんじゃないかと思います。じゃあ社会問題ってどこにあるの?という疑問が湧いてくる。もうここまで来るとどういう切り口で社会問題って言ってんだと説明せにゃならんですが、このエントリの主旨から逸れてしまうのでやめておきます。一つの情報媒体として私は新聞を読んでいる。いじょうっ!

 

ここまで書いておいてあれですけど、ホントにサラリーマンSEは読む必要ないと思いますよ。

 

おわり